薔薇王の葬列

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 これは寝つけない夜、瞼の裏に現れるようなアニメだ。

TOKYO MXBS11サンテレビ等で放送中。

 

二回くらい見逃したが7話までみた。

シェイクスピア「リチャード三世」を底本に脚色した漫画を原作とする、薔薇戦争1455~85の話だ。

 

 アニメの出来や物語としてのカタルシスなどについてはAmazonカスタマーレヴュー等を参照いただくとして、ここでは封建制愛国心の話をしたい。

 

(前述通り二回ほど見逃した、と言い訳しておくが)私の記憶では、このアニメに登場する王侯貴族は民衆を救うとかなんとか、そんなことを言ってないし目指してもいない。

自家と自らの名誉あるいは権力欲のために、もしくは主君に仕えるために行動して戦争を繰り返し王座を目指す。

身分制・封建制に支えられた王侯貴族の描写として最も史実に近いと思う。そのなかで主人公は仕えるべき父君を求めてさまよう。

 

 異世界転生ものやファンタジー世界では近現代的・国民国家的な愛国心や国家観が出てきたりするのだが、史実を下敷きにしたこのアニメにはそんな描写が無い、というのが、好感をもてるところである。話そのものに好感をもつことはなかなか難しい。