終末トレインどこへいく?

 可逆と不可逆が混在して未来へ進むアニメ。
KBS京都サンテレビ等で放送中、Hulu、TELASA、U-NEXT、アニメ放題、dアニメストア等で配信中。
2024年5月24日~7月15日西武線スタンプラリー開催、同年7月8日~10月8日「駅メモ!」シリーズとコラボキャンペーン開催。

11.5話までみた。作中における次世代通信技術7Gを起動したら、大人が動物や植物になったりキノコに寄生されたりゾンビになったりする世界へ変貌してしまった……という狂ったところから始まる。
世界が変わってしまったあと、主人公は電車に乗り埼玉県吾野から東京都豊島区池袋へ友人を訪ねる西武池袋線アニメ。西武池袋線は関東の私鉄。

世界を変えた計画を実行した当事者も失敗していることはわかっているが、責任追及を避けるために成功していると主張し続け、混乱に乗じて強圧的に振る舞い、民衆もそれに群がって味方しているものの、その生活は一向に上向かない。

 世界を元に戻そうとする話であるいっぽう、変わってしまった物事は元には戻らないとする演出が端々に見られ、復元されずに終わる結末を予感させる。
もちろん主人公らの試みが失敗して元に戻せなくても、それが世界を崩壊させた政策の成功を意味するわけではない。

 「ガールズ&パンツァー」と同じ監督で、奇妙な世界を日常として見せるのがうまい、が、このアニメでは多少いい加減なところがある。

 さて私はサヨク構造改革反対論者なので、敵役とその計画(作中の次世代通信技術7G)が、新自由主義者と21世紀に進められた計画──失われた十年を二度に渡って延ばした構造改革に見える。或いは諫早湾干拓事業にも見える。