深夜アニメらしからぬ深夜アニメ。略称「キミゼロ」。BS11、サンテレビ、KBS京都等で放送され、U-NEXT、Hulu、スマートパスプレミアム等で配信された。またサンテレビにて再放送中。
全話みた。ここで言う経験とは性交のことであるが、エロい場面がありそうでほぼ無い純愛アニメ。サービス場面もあまりないがサービス精神があって、状況が二転三転し視聴者を飽きさせない。
ひょっとすると平日昼に放送しても大丈夫……かどうかは自信ない。
SHY (シャイ)は前進するアニメ。テレビ北海道、TVQ北九州、BS日テレ、NST新潟総合テレビ等で放送され、dアニメストア、U-NEXT、Amazon Prime Video等で配信、二期制作が決定された。
12話までみた。主人公はヒーローとしての能力を与えられながら、人助けをして目立つのが恥ずかしいとの理由で逡巡する、思春期の少女。
質が高いアニメではあれど、第1話以降そんな話を毎回繰り返すのかと思うとダルくなる。
が、2話後半では、主人公の助けが遅れて後遺症が残った人物と再会して救い、3話でその性格を変えることなく能力を増強する。
「葬送のフリーレン」が、敵との対話は無意味と断じていたのに対し、このアニメでは敵と対話……とは言わないが敵を取りこみ救おうとする。
フリーレンのほうが人気で有名であることから、直近の状況ではあちらに分があるが、こちらの方向性も生き残り続けるだろう。
寓話のようなアニメですわ！
TOKYO MX、MBS、BS11で放送中、dアニメストア、U-NEXT、アニメ放題、Amazon Prime Video、Hulu等で(現時点で)配信中。
小説を原作とし、マンガ化、舞台化もされた。
11話までみた。ファンタジー世界の中世・近世風帝国で革命により断頭台に立たされた皇女が、死に際に過去に戻って人生をやり直す、転生ものの一種。ファンタジーだが魔法や魔物は出てこない。
戻った皇女は革命へ至る道筋をことごとく避けて自身の運命のみならず帝国財政をも好転、「帝国の叡智」と慕われ、聡明慈愛博愛と讃えられるようになる。ところが近隣諸国で革命が起き、またしてもギロチンが彼女の周りをうろつくのであった……
従来の物語様式なら皇女は改心して心優しき人格者となるのに対し、このアニメでは改心せずあくまで保身と利己主義から善政を行う、という喜劇である。
革命を避ける方法には恐怖で民衆を抑圧する恐怖政治もあるが、皇女はそれを思いつきもせず、利己的ながら善性を有し、ある種の理想である。
そしてその理想的存在は謀略を暴いて自分のみならず他者をも救う。
といってもアダム＝スミスの「見えざる手」──個人が利己的に行動したとしても世の中がよくなるという仮説に基づいているわけでもないらしく、自由市場や自由資本主義を礼賛する場面もほとんどない。これはやはり喜劇として作られている。
だが6話を過ぎるまで私は面白く感じることがなかった。革命を避けて安堵した物語中盤以降、前世で起こらなかったことが起き、そこからは面白く感じる。
お手本みたいなアニメ。
BS11、関西テレビ、サガテレビ等で放送中、dアニメストア、U-NEXT、Hulu等で(現時点で)配信中。また同名ゲーム配信中。
10話までみた。競馬を元ネタに競走馬を美少女に置換し、徒競走するアニメ。
競馬での史実を下敷きにして物語を構成、モブキャラのセリフさえ雑音にせず、構成に無駄がない、というよりも、作品世界を構築する要素の取捨選択がうまい。
いっぽうで他作品の手本になれない面もある。
競馬の史実を踏まえているから、ゼロから話を作る手間がかからず、すでにある豊富な元ネタから話を作れて、原作付きともまた違って原作に徹底的に忠実であることも求められない。この点で他作品に対して優位にあり、史実を下敷きにしている点でバロディでもある。
その点を除けば、依然として教科書になれるくらいのアニメ、というのは誉めすぎかもしれないから、出来がいいアニメと言おう。
