ACCA13区監察課


 「ACCA (アッカ) 13区監察課」は淡白な監察課員が、13の自治区を定期的に査察し、各区を簡潔に紹介してゆく、架空の紀行番組のようなアニメ。
初回放送2017年、放映開始五周年を記念しBS11で再放送中。今回はTV未放映「ACCA13区監察課Regards」も放映される。

 全話みた。舞台は架空の王国。過去、内戦した同国は、その結果としてどの行政機関にも属さない行政監査機関「アッカ」を設けた。
それから百年あまり、王国があまりに平和になったため、主人公が所属する監察課が解体されそうになるうえ、主人公には解体を覆そうとするクーデター嫌疑をかけられ、逆に監視され始める。

平穏な社会で噂だけのクーデターを互いに警戒し、不穏な方向へ逸脱してゆくという、日常の繰り返しが非日常を準備する少々カフカ的なところから始まるが、カフカと違って結末がある。また押井守のような激しい戦闘場面はない。

ただその結末がどんなものだったか私はおぼえていない。クーデターは確かに起こるし鎮圧もされるのだが、どのように決着したのかおぼえていない。
というわけでネタバレ解説できないが、悪くはない結末だったような気がする。

 監察課本部が入るビルは前期ル コルビュジエのような外観。主人公が住む街には、直線と直角から成るモダニズム建築が見られる。